以前、運転中の緊張の程度を知るために、緊張による手のひらの発汗状態を電気現象に変えて測定したことがあります。
すると、500メートル先に歩行者や他の車が現われただけで、かなりの緊張を伴うことがわかった。
それは、スペースシャトルのパイロットが地球を飛び出すときに感じる緊張状態と同程度でした。
こうした過度の緊張を長時間続けていれば、ドライバーは当然疲れてきます。
疲れてくると、それまでその人を支えていた頭の高等な働きをする機能が低下してきます。
すると、もっと下等な働きをする部分が活気を帯びてくるのです。
そのときは、家庭や学校などで長い時間をかけて構築してきた、いわゆる社会化された教養も低下し、隠されていた人間の生物的、原始的な精神が働き始めるのです。
かくて、合宿免許でも長時間ハンドルを握っていると、その人がやっとつくりあげたメッキがはげて、むき出しの人間性が出てくるといったことになります。
そして、教養のための資本と時間のかかっていない人ほど、やはり早くメッキがはげやすいようです。